SMD杭工法とは
SMD杭工法は、杭先端部の外周に杭径の2倍から3倍程度の大きさの螺旋翼(外翼)を取り付けた鋼管杭を右回転により回転貫入させる工法です。
杭頭部に回転トルクを与えることによって、外翼が地盤から推進力を受け、地上部には無排土の状態で回転貫入します。
また、杭先端部の管内は開端で、鋼管内に螺旋翼(内翼)が取り付けられ、完全閉塞の場合とほぼ同等の支持力を実現する構造となっています。
このSMD工法は、低騒音、低振動での施工が可能であり、また、地質改良工法や先端根固め工法などのセメントミルクを使用しないので排土処理が一切不要です。
このため、掘削土や泥水などが発生しない環境にやさしい工法です。
工法の特徴
- ハイクオリティー
- 杭先端部に杭径の2〜3倍の外翼を装備した鋼管杭を使用し、先端N値6以上の粘土質、砂質地盤に適応。杭打ち止め時に、地盤を乱すことなく高い支持力を発揮します。
- ローコスト
- 施工機械や杭のサイズも非常にコンパクトで、持ち運びや、施工性に優れ、ローコストに直結する工期の短縮に直結します。
- エコロジー
- 地上部に産業廃棄物となる建設発生土を一切出さない回転貫入方式ですから、二次公害の心配もありません。また、施工機械も小型ですから、住宅密集地でも近隣に威圧感を与えません。
経緯
- 平成14年10月
- JFEスチール(株)、積水化学工業(株)、(株)トラバース、(株)本陣の4社が開発したSMD(スーパーミニドリル)杭工法が(財)日本建築センターの性能評価を取得。
- 平成14年12月24日
- 国土交通省の認定を受ける。